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2010年10月19日 (火)

財政難の横浜に、相鉄・東急直通線は必要か?

11月30日に港北公会堂で行われる「相鉄•東急直通線等の都市計画に関する公聴会」への公述の申し込みをしました。提出した要旨は以下の通りです。

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相鉄•東急直通線について以下の観点から事業の延期または廃止を要望します。

 

1.本計画におけるPI(パブリック・インボルブメント)が十分になされていないこと

 本計画のように地域に大きな影響を与えうる巨大計画に於いては、地権者のみならず住民一般に十分な情報を公開し、推進、廃止を問わず合意形成に十分な時間を設けることが欠かせません。本計画を現状のまま推進すれば、多くの住民が横浜市行政への不信•不満を募らせることは必至です。先進国における開発計画の進め方としては相応しくないものと言えます。

 

2.情報開示の不徹底であること

 本計画推進に伴う需要予測(その根拠となる数字やシミュレーションの方式等を含む)、予算(本当に1957億で収まるのか、収まらない場合は誰がどのようにその分を担うのか)などの情報が十分に明示できていません。特に、横浜市が超高齢化と人口減を迎える中で、東京都心への通勤需要が平成31年以降も拡大し、利用が必然である根拠を明示できなければ、本計画の前提そのものが成り立ちません。

 

3.財政的根拠の明示が不徹底であること

 本計画では、横浜市、神奈川県、国の負担がそれぞれ2/9434.8億)、1/9217.4億)、1/3652.3億)となっています。横浜市では現在「横浜駅周辺大改造計画」「新市庁舎整備構想」「高速鉄道3号線延伸」「横浜環状道路」など多くの巨大開発計画をはじめ、各地の道路計画、駅前再開発計画など数えきれない程の開発計画を抱えています。一方で市の公共事業予算は、厳しい財政難の中で減少を続けています。各種の開発計画を市の予算と比較すると、多くのプロジェクトを同時に推進することは到底不可能と考えられます。こうした状況の中で東部方面線を他の計画に優先し税金の投入を行うのであれば、その根拠を市は示す責任があります。

 

4.環境影響評価の課題

 我が国の環境影響評価は、第三者評価が徹底されていないなど、法制度に不備が残ったままです。そのため、特に巨大な事業の評価にあたっては、住民や第三者の視点を入れる、あるいは評価に至るプロセスを公開するなどの工夫が欠かせません。特に地下鉄道敷設による地下水への影響、地下水の変動によって鉱泉(ラジウム泉)への影響や地震時の液状化、地盤沈下、洪水時の堤防等への影響、開業後の振動や低周波の影響など、第三者機関による綿密な評価と各プロセスでの真摯な情報開示が欠かせません。

 

5.見直されるべき綱島の文化とラジウム泉

 計画路線上にある、綱島のラジウム温泉「東京園」は、全国に誇るべきすばらしい温泉であり、高齢者や家族連れなどがふれあい、安価に利用できる地域のまたとない拠点となっています。そのラジウム泉には、地域屈指の史跡や歴史的な名物である綱島の桃の復興を追及するゾーンが隣接し、奇跡的な景観を残しています。また、新線の計画域には大曽根の太平館など地下水の泉源を利用した市民の憩いの銭湯や温浴施設が他にも多数存在しています。これらはいくら税金を投入しても得ることのできないまさに「地域の宝」です。

 相鉄・東急直通線とそれに伴う再開発によって、こうした今ある地域の魅力は失われてしまう恐れがあります。地域のかけがえのない財産を亡くしてしまわぬよう、それらの魅力を積極的に活かしたふるさとを、行政と市民が共に創っていくことこそ大切です。

 

以上の観点から、計画の抜本的な見直しと事業の延期または廃止を要求するものです。

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