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2011年2月18日 (金)

根本的な変化を生む時

「まったく、この国の政治はどうなっているのか」多くの皆さんがそう思われていると思います。民主党の末期的な状況も勿論問題ですが、では自民党やその他の党がこれに変わりうるのかと言うと、実は状況は変わらないだろうと誰もが思い、政治全体に失望しているというのが現状ではないでしょうか。

自己批判も含めて、あえて申し上げれば、今の日本は、政治そのものが溶解(メルトダウン)している状況だと言えると思います。

どうしてこんな状況になってしまったのでしょうか。私は、日本で政治が育たない根本の理由は、この国では民主主義教育がなされて来なかったからだと感じています。では、民主主義とは何か。それは、自分たちの社会の運営に一人一人が責任を持ち、社会の運営に参加するということです。

選挙は大切なことですが、政治家を選ぶという行為そのものは、社会運営の一つの手段に過ぎません。そして社会参加の意識が低い社会ほど、社会運営の効率が悪く、従って生活の充実度が低く、満足度も低い社会となります。
 
戦後、政府は学生運動など左翼活動への抵抗感もあり、教育の現場から「社会的にものを考える」「批判精神を養う」という要素を可能な限り奪い去りました。創造性の高い頭脳を育てることよりも、既存の企業や社会の方針に従って働く「善良な」人々を学校教育によって生み出そうと努力して来ました。その結果、日本は現在の中国と同じように高度成長し、世界の中で一定の地位を築いたと言えます。

しかしながら、日本は高度成長を遂げた後、その目的を見失ったように見えます。
本来であれば、他の先進国のように、社会における生活の質の向上(福祉)や未来世代への投資(教育)に力を入れるべきでしたが、そうした方向転換ができず、「更なる成長」をめざして「勝ち目のない戦」に無駄な20年間を費やしてしまったように見えます。

「勝ち目のない戦」と表現したのは、日本の人口構成が極端に少子高齢化に向かっているからです。
生産人口が減り続ける日本で経済成長を追い続けることは、物理的に不可能だからです。
私たちは「勝ち目のない」成長モデルから脱し、低成長やあるいは経済成長しなくても、生活の質を維持し、向上できる福祉型モデルへ急いで転換すべきなのです。そこで重要なのは、社会の問題を自らの力で理解し、自ら主体となって変えて行ける力です。それが市民力であり、政治力でもあると私は思います。

民主党も自民党もみんなの党も、そうした根本的な変化の必要性には気付いていないように思われます。そのことこそ、今の政治が未来を展望できない最大の原因だと私は考ます。
確かに、長く「成長モデル」に浸って来た私たち日本人にとっては、こうした理解を一度にすることは難しいのかもしれません。

私が「地域の政治」にこだわり、どうしてもやり遂げなければと考えているのは、「次の社会」をデザインするためのモデルの構築を急がなければならないと考えているからです。「こうすれば大丈夫でしょ?」と安心して頂ける社会運営のモデルを地域の中から創っていくこと。それが私の目指していることです。

政治家や官僚だけが主導する社会から、市民が本当の意味での主役となれる社会。
それを実現するために、私は毎日動き回っています。

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