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2012年6月28日 (木)

天竜川で持続可能な林業に挑戦する


明治維新から大正時代にかけて、生涯をかけて静岡県で天竜川の治水、植林に取り組んだ実業家、金原明善(きんぱらめいぜん)。その意志を受け継ぎ、平成22年から静岡県浜松市で持続可能な林業再生に取組む、金原治山治水財団理事長の金原利幸氏を訪ねた。


■金原氏と林業の出会い
金原氏自身は元々林業家ではなかった。半導体など電子産業や飲食業など実業の世界に生きて来た人物だ。彼が林業を始めるきっかけになったのは、こうだったと言う。もともと、先代から伝わる林地は、その経営を森林組合に任せていた。ところが出費ばかりで、いつになってもお金にならない。そこで、森林組合を脱退しようと組合に事務所に行ったところ、逆に経営の相談を持ちかけられ、最終的には組合の経営をして欲しいと求められた。そこで始めて、林業経営に向き合うことになった金原氏は、日本の林業経営があまりにも非効率的であることに驚いたという。
 
「そもそも、林業には普通の企業なら当たり前にある、資金回収や人事管理、効率化といった発想がまるで無い。これでは行き詰まるのは当たり前だと感じました」彼は、それまで林業界の非常識とされて来た方法を敢えて取り入れた。財団が所有する1100haの森林を背景に、川上(育林、乾燥、製材)から川下(製品化、流通)までを一元管理してコストを下げ、林業生産自体も徹底的に計画化、機械化に取組んでいる。機械も中古のものを購入して自ら改良したり、整備も自前で行うなど徹底した効率化を進めている。植樹する苗も、130センチまで育てた2年物を使って、獣害(シカなどの餌になってしまう)を防ぐとともに、間伐を減らす工夫もしている。こうした努力と工夫を積み重ねて、国内シェアの8割近くを占める海外産木材のマーケットに対抗出来る製品をつくりたいと意気込む。

■自然エネルギーの導入にも取組みたい
金原氏は、自然エネルギーの利用にも関心を持つ。木材生産や、製材や加工の過程で大量に発生する木材バイオマスをボイラーに入れて、木材乾燥の熱源や電源としたり、事務所として借りた元の龍山中学横に流れる沢で小水力発電を行い、その電気を使って植物工場を運営してみたいと夢を語る。

写真:小水力発電設備を計画する沢
 
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